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MAKEAI JOURNAL / AIの使い方

AIでExcel関数を作る方法|SUMIFSの入力例と期待結果で検証する

MakeAI編集部 公開 2026.10.04 更新 2026.10.20

数式を確かめる。入力と結果を、照らす。MakeAI実務ガイド。

AIにExcel関数を作らせるときは、列の意味、実際に近い小さな入力例、期待する結果をセットで伝えます。返ってきた式を貼り付けるだけで終わらせず、条件に合う行・合わない行・空欄で結果を確認してから本番の表へ使います。

この記事では「東京拠点で完了した案件の件数を合計する」という例から、SUMIFSの式を依頼し、確かめる手順を紹介します。データはMakeAIが作成した架空の5行です。数式を組み立てるAIの種類にかかわらず、最後は利用する表計算ソフトで動作を確認します。

最初に、合計したい数字と対象行を日本語で決める

「東京の件数を出したい」だけでは、東京の行数を数えるのか、各行の件数を足すのかが分かりません。次の二つを分けて定義します。

  • 対象行:拠点が「東京」で、かつ状態が「完了」の行。
  • 計算する値:対象行の「件数」列を合計した数。

この例では、対象になる行は3行、件数の合計は19件です。同じ材料から別の数字が出るため、欲しい結果の意味を先に揃えます。

コピーして試せる5行の入力例

次の表は、ExcelのA1からC6へ入力する想定です。1行目が見出し、2〜6行目がデータです。実際に試す際は、新しい検証用シートを使ってください。

Excelの行 A列:拠点 B列:状態 C列:件数
2 東京 完了 12
3 東京 保留 8
4 大阪 完了 5
5 東京 完了 7
6 東京 完了 0

貼り付け用のタブ区切りデータ:

拠点	状態	件数
東京	完了	12
東京	保留	8
大阪	完了	5
東京	完了	7
東京	完了	0

目で確かめると、2行目・5行目・6行目が対象です。12+7+0=19になります。保留の8件と大阪の5件は含めません。全件を単純に足した32件とは区別してください。

AIに数式を作ってもらう指示例

Excelで使う数式を作ってください。

配置:A1:C6。1行目は見出し、2〜6行目はデータ。
A列=拠点、B列=状態、C列=件数。件数は数値。
目的:拠点が「東京」かつ状態が「完了」の行だけ、C列を合計する。
入力例:[上の5行を貼り付ける]
期待する結果:19。対象は2・5・6行目。

条件:
・この6行で試せる式を一つ示す。
・式の各範囲と条件が何を表すか説明する。
・行数を数える式と、件数を足す式を混同しない。
・空欄や文字列が混ざる場合は、別の確認事項として示す。
・マクロや外部サービスとの接続は追加しない。

普段の表が別のシートにある場合や、範囲の開始行が違う場合は、その配置も伝えます。大量の元データや個人情報を渡さなくても、列の意味と架空の少数行で相談できることがあります。

SUMIFSの式と、対象範囲の読み方

=SUMIFS(C2:C6,A2:A6,"東京",B2:B6,"完了")

SUMIFSは、複数の条件を満たす行を対象に値を合計する関数です。MicrosoftのSUMIFSの公式説明で、引数の順番と、合計範囲・条件範囲の大きさを揃える必要があることを確認できます。

式の部分 今回の意味
C2:C6 足し合わせる件数の範囲
A2:A6,”東京” 拠点が東京である条件
B2:B6,”完了” 状態が完了である条件

この式は二つの条件の両方を満たす行を合計します。範囲をA2:A7などへ一部分だけ伸ばさず、同じ行の範囲に揃えます。データが増える実務では、固定範囲のままで新しい行を取りこぼさないよう、表の管理方法に合わせて調整が必要です。

0と空欄を、同じ意味にしない

6行目の0は「件数を確認した結果、0件」という意味です。空欄は「件数がまだ入力されていない」状態とします。合計が同じ19になっても、確認済みの19件として採用できるかが違います。

今回の検証例では、全5行の件数が埋まっていることを条件にします。未入力を見つける補助式は次のとおりです。

=IF(COUNTBLANK(C2:C6)>0,"未入力あり","なし")

「未入力あり」が出たら、合計を確定値として使う前に元データを確認します。この補助式は、文字列の「未定」、不正な数値、対象期間の誤りまでは検査しません。入力のルールに応じて確認項目を追加してください。

入力を変え、期待する結果と照合する

次の変更は、毎回最初の5行へ戻してから一つずつ試します。変更を重ねたまま、別のケースの期待値と比較しないようにしてください。

試す変更 期待する合計 確かめたいこと
変更なし 19 東京・完了の12、7、0だけを合計する
C5の7を10へ変更 22 条件に合う行の数値変更が反映される
B3の保留を完了へ変更 27 新たに条件を満たした8件が含まれる
A4の大阪を東京へ変更 24 拠点条件の変更で5件が含まれる
C6の0を空欄へ変更 合計値は19、確認は保留 補助式が「未入力あり」になり、数値だけで採用しない

MakeAIでは2026年9月8日に、この例を検証用の表として作成し、表計算ライブラリで初期状態・4変更・初期状態への復元の計6回を再計算しました。上表の期待値と一致し、初期状態のファイルはLibreOffice Calcでも19件・対象3行・未入力なしになることを確認しています。Microsoft Excelアプリでの実行はこの検証に含めていません。利用するExcel環境でも同じ少数行で確認してください。

思った結果にならないときに見るところ

  • 0になる:拠点・状態の文字が完全に一致しているか、前後の空白などがないか確認する。
  • 3になる:合計ではなく、COUNTIFSなどで対象行の数を数えていないか確認する。
  • 32になる:条件を付けず、すべての件数を合計していないか確認する。
  • 行を増やしても変わらない:追加行が式の参照範囲に含まれているか確認する。
  • 式を受け付けない:引用符や区切り文字、利用ソフト、言語設定を確認し、表示されたエラーをAIへ伝える。

エラーをAIへ相談するときは、式、参照先の数行、期待値、実際の結果をセットにします。「直して」の繰り返しより、違いが起きる最小の例を示したほうが、原因を確かめやすくなります。

よくある質問

AIに「検証して」と頼めば、自分で試さなくてもよいですか。

回答に式の説明があるだけでは、実際に計算したかは分かりません。実行した環境、入力、結果が残っているかを確認し、利用するファイルでも期待値と照合します。

本番の表へ移すときは、セル範囲だけ直せばよいですか。

列の意味、データ型、対象期間、追加行の扱いも合わせて確認します。少数行で動いたことは、別の入力条件すべてに対応する証明にはなりません。

関数名を指定する前に、欲しい答えの種類を選ぶ

AIへ依頼するとき、最初から関数名を知っている必要はありません。ただし、何を求めるかは説明する必要があります。同じ表でも、対象行の数を数える、数値を足す、条件に合う項目を取り出す、という目的は異なります。今回の例は「件数列の数値を足す」ため、対象行が3行あることと19件という合計を分けています。

知りたいこと 今回の表での意味 AIへ説明する言葉
対象行の数 東京かつ完了の行がいくつあるか 条件を満たす行の数を数える
対象行の件数合計 該当行のC列を合計する 条件を満たす行の数値を足す
対象行の一覧 どの行が集計へ入ったか 条件を満たす行を確認用に取り出す
未入力の有無 確定できない件数が残っていないか 集計結果と別に、未入力を確認する

関数名だけを求めるより、期待する答えを一つ書く方が、目的のずれを見つけやすくなります。「19になるはず」と言うだけでなく、12、7、0のどの値を足したのかも示します。期待値自体が誤っている可能性もあるため、元の行と対応させて説明してください。

行を追加したときに、参照範囲の取りこぼしを確認する

元の式は6行目までを参照しています。7行目へ新しいデータを追加しても、その式が参照する範囲を変えなければ、新しい行は対象に入りません。以下は、範囲の確認に使うための追加例です。前述の2026年9月8日の6回の検証には含まれず、利用する表計算環境で試すための材料として示しています。

7行目へ追加する値:
A7:東京
B7:完了
C7:5

追加前の期待値:19
追加した行を含めた期待値:24
確認用の式:
=SUMIFS(C2:C7,A2:A7,"東京",B2:B7,"完了")

19+5=24という期待値と、実際のセルに出る結果を比べます。合計範囲だけC2:C7へ広げ、条件範囲をA2:A6のままにしないようにします。MicrosoftのSUMIFS公式説明では、合計範囲と条件範囲の行数・列数を揃えることが示されています。

毎月行が増える表では、固定範囲を手動で変え続ける運用にするのか、表全体を管理する方法を使うのかを決めます。AIへは「毎月行が増える」「合計行は別にある」「空行を含む」といった使い方も伝えてください。今回の小さな式が動くことと、行の追加へ自動で対応することは同じではありません。

条件に合うはずなのに0になる場合の切り分け

見た目では同じ「東京」でも、前後に空白が入っている、別の表記が混ざっているなど、条件とセルの内容が一致していない可能性があります。最初から文字を一括置換せず、条件に合うはずの一行を選び、A列、B列、C列が想定どおりかを確認します。

たとえば拠点の欄に「東京本社」と書いてある場合、「東京」と同じ拠点として集計してよいかは業務上の判断です。文字の一部が似ていることだけで条件を広げると、集計対象が変わります。どの表記を同じ意味として扱うかを決め、必要なら拠点名を整える対応表を別に用意します。

AIへ渡す確認依頼の例:
期待する結果は19ですが、実際は0です。
式:[実際に入力した式]
条件に含まれるはずの行:[A列・B列・C列の値をそのまま記載]
利用環境:[Excelの種類など、確認できる情報]
元の表は変更せず、原因を調べる順序と確認箇所を示してください。
表記を同じ意味へ変える必要がある場合は、先に確認事項へ出してください。

入力画面の見た目だけでは値の状態が分からない場合もあるため、該当セルの内容をコピーして確認します。個人情報や顧客情報がある表は、必要な列と架空の数行へ置き換え、同じ問題が再現するかを確かめてから相談します。

数字に見える文字と、未入力を分けて点検する

C列には数値が入るという前提を置いています。実際の表で「12件」「未定」などの文字が混ざっていれば、今回の入力条件とは異なります。AIに式だけを直させる前に、その列を数値として扱うのか、状態を別の列へ分けるのかを確認してください。

未入力、0、対象外は区別します。0は確認した結果が0件である状態、未入力はまだ数値を得ていない状態、対象外はそもそも集計する仕事ではない状態、といった業務上の定義を揃えます。全てを0へ変えて合計だけを出すと、未確認の件数が見えなくなります。

表の形式が揃っていない場合は、空欄・重複・単位を整理する手順へ戻ります。関数が正しいことを確かめるためにも、どんな値が入り得る表かを明確にしておきます。

検証用シートと本番シートの対応を確認する

少数行で動いた式を本番へ移すときは、列の位置だけでなく、意味と対象期間を確認します。検証ではC列が件数だったのに、本番では税込金額がC列にあるなら、同じセル位置でも同じ式として使えません。見出し、単位、データの開始行、末尾、小計行の有無を確認します。

確認する点 検証用の表 本番へ移す前に見ること
行の意味 拠点と状態ごとの件数 注文、明細、担当者など別の単位ではないか
合計する列 C列の件数 見出しと単位が同じか
対象範囲 2〜6行目 追加行や小計行を含むか
条件 東京かつ完了 表記や状態の定義が同じか
未確認データ 別の補助式で確認 どの状態なら結果を使ってよいか

移した後も、条件に合う数行を人が選んで合計し、式の結果と比べます。確認用の式を残す場合は、本番の集計に二重に含めない場所へ置きます。誰がどの表を更新するかも決め、式が入ったセルを意図せず書き換えない運用を考えます。

式の説明と、実際に計算した証拠を区別する

AIが「この式で正しく計算できます」と説明していても、それだけでは利用するExcelで実行したことにはなりません。確認するときは、使ったファイル、入力値、数式、表示された結果、期待値を残します。別の表計算環境で試した場合は、その環境を明記してください。

最初は一つの業務、一つの式から始めると、入力と結果を追いやすくなります。作業を広げるときには、例外として見つかった入力を検証用シートへ追加します。同じ説明を長く読むより、自分の表で起きる小さな例を再現して確かめることが、式を安心して使うための材料になります。

表計算の確認から、自動化へつなげる

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