MAKEAI JOURNAL / AIの使い方
Claude Projectsで社内資料を活用する手順|登録と回答の照合【2026年10月更新】

Claude Projectsで社内資料を活用するには、参照させたい現行資料をプロジェクトへ登録し、回答と一緒にファイル名・文書ID・見出しを出すよう指示します。最初は、答えが書かれている質問と、書かれていない質問を両方試し、原文へ戻って確認できる状態を作りましょう。
「資料を毎回添付するのが面倒」「社内ルールを聞いたら、それらしい答えが返るが根拠が分からない」。この記事では、この二つの課題に対して、Claudeのブラウザー版で資料登録から回答確認までを進めます。
情報・操作確認日:2026年9月8日。検証にはMakeAIが作成した架空の会議室資料を使いました。実在する顧客の資料や導入成果ではありません。画面で選択されていたモデルは「Opus 5」、利用プランはMaxです。Projectsはアプリ側の機能であり、この記事の結果を他のモデルやプランで保証するものではありません。
Claude Projectsとは?繰り返し使う資料をまとめる場所
Projectsは、関連するチャットと参照資料を一つの作業場所へまとめるClaudeの機能です。プロジェクトに登録した資料を、その中のチャットで利用できます。回答の方針を指定する「プロジェクトの指示」も設定できます。Claude公式:Projectsの概要
一度だけ要約する資料ならチャットへの添付で足りる場合があります。複数の質問で同じ利用ルールや手順書を参照したいときは、Projectsで資料を揃えると管理しやすくなります。何でも登録する前に、「どの業務の、何について答えさせるか」を一つ決めてください。
登録前に、現行資料と旧版を分ける
今回は「会議室アンバーの利用案内」を題材に、次の3資料を作りました。Claudeへ登録したのは現行の2件だけです。旧版を混ぜた場合の動作は、この検証では試していません。
| 資料 | 状態・内容 | 今回の扱い |
|---|---|---|
| 01-room-use-current.md | ROOM-01、版2.0。2026年9月1日有効。定員・予約・利用後のルール | 登録する |
| 02-room-equipment.md | ROOM-02、版1.0。2026年9月1日確認。備品と持ち込み品 | 登録する |
| 旧版の利用ルール | ROOM-01、版1.0。2026年8月31日失効。予約締切が現行版と違う | 登録対象から外す |
ファイル名だけでなく、本文にも文書ID・版・有効日または確認日・管理窓口を入れます。誰の資料か、いつの内容かが回答から追えるようにするためです。社内で試す場合は、利用するClaudeの契約・設定と、外部サービスへ登録してよい資料の範囲を担当者と揃えてから進めます。
試行に使った2資料
以下は架空の教材です。それぞれをテキストファイルとして保存すれば、同じ内容で試せます。キャンセル料は意図的に書いていません。
【01-room-use-current.md】 # 会議室アンバー 利用ルール 教材用の架空資料です。実在の会社の規則ではありません。 文書ID: ROOM-01 版: 2.0 有効日: 2026-09-01 状態: 現行 管理窓口: 総務窓口(架空) ## 定員 会議室アンバーの定員は10名です。 ## 予約 利用日の前営業日17時までに予約フォームで申し込みます。 ## 利用後 机を元の位置に戻し、備品を備品棚へ返却します。
【02-room-equipment.md】 # 会議室アンバー 備品一覧 教材用の架空資料です。実在の会社の設備ではありません。 文書ID: ROOM-02 版: 1.0 確認日: 2026-09-01 状態: 現行 管理窓口: 総務窓口(架空) ## 常設備品 大型ディスプレイ1台、HDMIケーブル1本、ホワイトボード1台があります。 ## 持ち込み パソコンは利用者が持参します。変換アダプターは常備していません。
プロジェクトを作り、資料を登録する手順
次は、2026年9月8日にブラウザー版で実際に操作した手順です。画面では資料の登録欄が「コンテキスト」、指示の欄が「手順」と表示されていました。名称や配置が変わる場合は、Claude公式の作成・管理手順も参照してください。
- サイドバーから「プロジェクトを作成」を開く。名前を「会議室の利用案内」など、対象の業務が分かる表現にします。
- 名前と説明を入力して作成する。今回の検証では、架空資料を使う目的を説明に記載しました。回答に守ってほしい条件は、説明だけで済ませず次の指示欄へ設定します。
- 「コンテキスト」の「ファイルを追加」を開く。「デバイスからアップロード」で現行の2資料を選びます。チャット入力欄への一時添付と、プロジェクトの資料登録を区別してください。
- 登録したファイル名を照合する。2件が一覧に表示され、旧版が入っていないことを確認します。名前だけが似ている別ファイルを選んでいないかも見直します。
- 「指示を編集」から、下記の指示を保存する。保存後にプロジェクト画面で内容を読み返します。
このプロジェクトは架空の会議室資料の確認用です。 回答は登録済みの現行資料だけを根拠にしてください。 各回答に、根拠のファイル名・文書ID・見出しを添えてください。 資料に書かれていない事項は「記載なし・要確認」と明記し、 一般常識から規則や金額を補わないでください。 最後に、回答に使った資料の版または確認日を示してください。
ファイル名や出典を出す指示は、確認をしやすくするためのものです。出典が表示されたことだけで正解と判断せず、実際の文書に対応する記述があるかを照合します。
答えがある質問と、ない質問を一緒に試す
プロジェクト内のチャットへ、次の質問を入力しました。回答できる3項目に、資料にないキャンセル料を加えています。
会議室アンバーについて、次の4点を一覧表にしてください。 1. 定員 2. 予約の締切 3. 変換アダプターの有無 4. キャンセル料 列は「項目/回答/根拠のファイル名と見出し/確認先」。 資料にないことは「記載なし・要確認」としてください。 Web検索や他の資料は使わず、 このプロジェクトに登録した資料のみを参照してください。
実際の出力を原文と照合した結果は次のとおりです。表は読みやすく要約しています。
| 確認項目 | 実際の回答 | 照合結果 |
|---|---|---|
| 定員 | 10名。ROOM-01「定員」を提示 | 原文と一致 |
| 予約締切 | 利用日の前営業日17時まで。ROOM-01「予約」を提示 | 「営業日」と時刻を含めて一致 |
| 変換アダプター | 常備していない。ROOM-02「持ち込み」を提示 | 原文と一致。誰が用意するかは未記載と補足 |
| キャンセル料 | 記載なし・要確認。総務窓口を案内 | 資料にない金額を回答しなかった |
ここで確かめたいのは、文章の流暢さより、条件と根拠です。「前営業日」が単なる「前日」に変わっていないか、「常備していない」が「持ち込み禁止」に変わっていないかを確認します。また、「記載なし」と「無料」は意味が違います。空欄を都合のよい条件へ置き換えないことが大切です。
別のチャットでも資料を参照できるか確かめる
同じプロジェクトへ戻り、ファイルを再添付せず、新しいチャットで「使い終わった後に行うこと」を質問しました。最初の質問では扱っていない箇所を確かめるためです。
会議室アンバーを使い終わった後に行うことを、 登録資料だけを根拠に答えてください。 ファイル名・文書ID・見出しも示してください。 ファイルの再添付はせず、 このプロジェクトのコンテキストを参照してください。
回答は「机を元の位置に戻す」「備品を備品棚へ返却する」の2点で、01-room-use-current.md、ROOM-01、「利用後」が根拠として示されました。どちらも原文と一致しました。消灯や施錠などは未記載として区別されています。
今回確認したのは、2資料・2チャットの限られた例です。大量文書からの検索、部署別の閲覧制御、図や画像を含む資料の読み取り、回答の安定性を繰り返し測る試験は行っていません。また、プロジェクトのメモリーと、根拠として登録する文書は区別してください。ルールの正本は管理者が確認した資料として維持します。
うまく答えないときは、質問より先に登録資料を確認する
| 起きたこと | 確認する箇所 | 次に試すこと |
|---|---|---|
| 一般論だけが返る | 対象のプロジェクト内か、資料がコンテキスト一覧にあるか | ファイル名と見出しを指定して、短い1問を試す |
| 存在しない根拠が付く | その名前の文書・見出し・記述が実在するか | 答えと根拠の短い抜粋を並べ、原文と照合する |
| 旧ルールが混ざる | 失効版、下書き、別拠点の資料を登録していないか | 今回答える対象の資料を選び直して再確認する |
| 未記載の条件を補う | 質問が一般的な提案も求めていないか | 事実と提案を別の回答欄へ分ける |
資料を直したら、先ほどの質問を再度試し、期待する答えになったかを記録します。変更前後の質問・根拠・回答を残すと、指示を増やすべきか、資料を直すべきかを判断できます。
よくある質問
無料プランでもProjectsを試せますか?
確認日の公式説明では無料アカウントも対象で、作成できるプロジェクトは最大5件です。ただし、今回の実操作はMaxで行いました。料金や利用枠を比較する記事ではないため、契約前に公式の利用条件を確認してください。
資料を登録すれば、会社のルールを自動で最新にできますか?
今回行ったのはファイルの手動登録です。元ファイルの変更を自動で同期する運用は検証していません。変更のたびに、登録内容と現行資料が一致しているか、管理担当者が確認する運用から始めてください。
回答にファイル名が付けば、そのまま社内へ案内できますか?
ファイル名は原文へ戻る手掛かりです。締切・対象者・例外条件が一致していることを確認してから使います。今回の例でも「未記載」を「規則が存在しない」と言い換えることはできません。
初めて登録するときの確認票を作る
ここからは、上の実操作を社内で試すときに使うMakeAIの運用案です。新たな実験結果ではありません。登録作業の担当者と、資料の内容を判断できる担当者が違う場合は、先に一つの確認票を共有します。確認票には、対象業務、登録するファイル名、文書の版、登録日、答えを照合する人を書きます。これだけでも、回答が違ったときに、ファイルを取り違えたのか、原文自体が曖昧なのかを調べやすくなります。
会議室の例なら「社内のどんな質問にも答える」ではなく、「会議室アンバーの定員、予約、備品、利用後の作業に答える」と対象を記載します。隣の会議室や別拠点の規則は今回の対象外です。プロジェクト名が同じでも、登録資料が違えば答えも変わります。担当者が交代しても同じ材料を開けるように、社内の正本の保存場所も確認票に残してください。
| 確認する場面 | 記録する内容 | 進めてよい条件 |
|---|---|---|
| 登録前 | 対象業務、現行の版、資料の管理者 | 今回使う正本を管理者が特定できる |
| 登録直後 | 一覧にあるファイル名と件数 | 予定した資料だけが登録されている |
| 回答後 | 質問、回答、根拠の見出し、修正箇所 | 答えの条件まで原文と一致する |
| 引き継ぎ時 | 未確認事項と確認先 | 回答できない範囲も次の担当者が分かる |
正解の判定は、文章全体ではなく条件ごとに行う
「予約は前営業日17時まで」という回答を確認するなら、日、時刻、手続きの三つに分けます。曜日だけ一致していても、締切時刻が抜けていれば案内には足りません。備品では「ない」「利用できない」「持ち込めない」を別々に扱います。原文にない禁止事項が足されていないかを見てください。
採点のために細かな点数を作る必要はありません。正しい、誤りがある、資料から判断できない、の三つで残せば、初回の試行では十分です。ただし、誤りの理由は一言添えます。「不正確」だけで終えると修正できません。「前営業日の営業日が落ちた」「資料にない無料という結論を加えた」と書くと、次の依頼に反映できます。
登録資料を増やす前に、同じ四問をもう一度確認する
最初の二資料で回答を確認できたら、すぐに部署全体の資料を登録するのではなく、既存の四問をもう一度使います。そのうえで、新しく加えた文書だけに答えがある質問を追加します。従来の質問に正しく答え続けることと、新しい質問へ答えられることを分けて確かめるためです。これは確認の進め方の提案であり、大量のファイルでも同じ精度になると示すものではありません。
古いチャットで一度訂正した内容が、別のチャットでも必ず共有されるとは考えないでください。通常版Projectsの公式手順は、チャットをまたいで使う文脈を知識ベースへ追加するよう説明しています。恒常的に必要な条件が会話の途中にだけ残っている場合は、管理者が原文を確認したうえで、登録資料やプロジェクトの指示へ整理します。公式の資料登録・指示設定の説明
なお、2026年10月20日に公式ヘルプを再確認したところ、新ベータへの段階移行が案内されています。本記事の操作記録は9月8日の画面を保存したものです。現在の画面と違うときは、記録を現在の実測と読み替えず、自分の画面で資料一覧、指示欄、回答根拠の三点を確認してください。
出典と検証条件
製品の概要と作成方法は本文のClaude公式資料を2026年9月8日に確認しました。入力資料・質問・照合表はMakeAIが独自に作成。ブラウザー版Claude Projects、Max、画面表示「Opus 5」で、架空のMarkdown資料2件と2チャットを実際に試しています。上記の確認結果は、この入力と実行に対する記録です。
社内資料を使うAIを、小さな業務から試したい方へ
MakeAIでは、質問の種類、登録する資料、回答を確認する担当を整理し、試行する業務と完成条件を設計します。よくある質問と、その根拠になっている資料からご相談いただけます。